--年--月--日

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ワンピース 勝者の「正義」と海軍の「正義」について

2010年08月28日

■勝者だけが正義

海賊は悪、海軍(世界政府)は正義。
ワンピースの世界ではこの構図で物語が描かれています。
海賊が市民に被害を与え社会の秩序を乱そうとする存在である以上、この構図は正しいです。

でも、そもそも「正義」って一体何・・。
難しい言葉で、議論を始めると終わりのない話になりそうですが、ワンピースの世界の中では、
世界政府の法や秩序を維持するための道具(大義名分)として「正義」が使われている事が多いようです。

物語が進むにつれ世界政府が起こしていた事件、思想、作ろうとしている社会など明らかにされ、
世界の背景が少しずつ分かってきています。

・20年前のオハラでの避難船の撃沈
・シャボンティ諸島に残る奴隷文化と人身売買
・ロビンが飛ばされたテキーラウルフの強制労働
・10年前のゴア王国の隔離社会(差別社会)

これらは「悪行」とも言える一面をもっていて、世界政府が一般の人々にとって、
本当に正しい存在なのか、疑問を抱かせる行為でもあります。

世界政府に従わないもの、法を守らないものはいかなる場合でも罰せされ、
時には一般市民の犠牲も厭わない。けれど、天竜人だけはすべてが許されている・・・

そして海の治安を守る一組織である海軍はその世界政府の法に従った「正義」を掲げます。

一方、「正義」についてマリンフォード頂上戦争の最中、
王下七武海のドンキホーテ・ドフラミンゴはこのように叫んでいました

頂点に立つものが善悪を塗り替える
勝者だけが正義だ(57巻)

800年前に世界の頂点にたった世界政府・・・、この組織が今の正義であり、
もし、世界政府を倒すものが現われれば、それがまた新しい「正義」となり得ると。
これはあくまで彼の見方ですが、王下七武海という中立的な立場にいるからこそ、
客観的に、的確に「正義」を語っていると思います。

しかし、頂点に立つ勝者のみが持ちえるもの、それが「正義」であるならば、それは絶対的なものではありません。
ドフラミンゴの言うとおり頂点が入れ替われば、正しいとされていた「正義」も入れ替わってしまうからです。

■正義から信念へ、サウロの変化

一方、大将青キジやスモーカーなど海兵の中には、自らの信念で動く人もいます。
ですが、例え彼らでも「正義」を背負う以上、自らの「信念」は押し殺しているようにも見えます。

20年前、海軍中将だったハグワール・D・サウロは法を犯すオハラの学者たちに直接触れることで、
「正義」に疑いを持ち始めます。

(サウロ)
奴ら(オハラの学者)が悪だという証拠をくれ
(センゴク)
政府を疑う気か・・・黙って従え!!(41巻)

当時大将だったセンゴクに問い詰めてもサウロが求める答えは返ってきませんでした・・・。
そして、サウロは海軍の「正義」を捨てる決断をし、自分の正義(信念)を信じるようになります。

法律どおりであれ 今回の作戦はあまりに横暴だで
ワシの正義に従ったまでだ

何が正義か今はわからんで
ワシはただ友達を守る!(41巻)

正義が何か分からない・・・。だから、自らの信念に従って「友達(ロビン)を守りたい」。
このサウロの心理変化はまさに「正義」から「信念」へのシフトであり、
彼の重きが秩序(ルール)から自らの信じる事に変わっていく場面でもあります。

反対にサウロと対峙した親友の青キジ(当時中将)は、

正義なんてのは立場によって形を変える
だからお前の正義も責めやしない

ただおれ達の邪魔をするなら
放っておけねェ(41巻)

と「正義」が立場により形を変える相対的なものであると認めながらも、
親友よりも「正義」を選びサウロを氷漬けにするのです。
ですが、その後の青キジの行動は矛盾していて、ロビンを「サウロの意志」として生かします。
青キジも表向きは「正義」を選ぶものの、結局、「正義」を貫くことはできませんでした。

■滅びることがない正義

ドフラミンゴは勝者だけが正義と言いましたが、海軍本部の頂点に立つセンゴクの正義とはこのようなものでした。

悪党共の横行を恐れる世界中の人々にとっては
ここに我々がいる事に意味があるのだ
仁義という名の「正義」は滅びん(59巻)

悪行(危険)から人々を守る事が正義であり、道徳しての「正義」の事を言います。

センゴクがこの正義を叫んだ背景にはその相手が「黒ひげ」だったからなのかもしれませんが、
その正義は滅びる事はなく、海軍の存在意味はそこにあるのだと主張します。

センゴクがただの「正義」ではなく、「仁義という名の『正義』」と意味を加えているのは、
勝者(世界政府)の「正義」は時代が変われば移ろうものだが、我々海軍の本当の「正義」が失われる事はないと、
海兵としての誇りを見せているようでもあります。

世界政府の法を守るため(空白の100年の不都合を隠すための)の「正義」と海軍の本来あるべき「正義」。
海軍はこの2つの「正義」の間で今後いろんな変化が起きていくのではないかと感じています。

■「正しくない海兵」と「正しい海兵」

コビーはルフィと出会ったとき、こんなことを言っています。

ぼくはきっと正しい海兵になるんです
ルフィさんが海賊王になるように
だけどあなたたち二人には
自分の信念に生きる事を教わりました(1巻)

当時のコビーは斧手のモーガンを悪い海兵として捉え、ルフィたちが自らの信念に生きる姿を見て、
「正しい海兵」を夢見ます。
そして、少し成長したコビーは頂上決戦の終盤、戦争をこれ以上続けないように、
大将「赤犬」の前に立ちふさがり、命懸けの信念をみせるのですが、赤犬にはあっさりと否定されてしまいます。

数秒無駄にした
正しくもない兵は海軍にゃいらん(59巻)

赤犬は海賊を完全な悪と見なし、法のためなら一般市民が乗る避難船を撃沈するような男なのですが、
彼がここまで徹底した正義を貫く理由は今のところ分かりません。
分からないのですが、コビーとの対比で考えると、信念の有無がその違いを生み出しているように思います。
コビーは自らの信念に生きながら、どのようにして「正しい海兵」となるのか、赤犬の価値観を変えるほどの
成長を見せることができるのか、この辺はとても興味があります。
あとがき。
本当はルフィの信念の話もまとめて書くつもりだったのですが、
長すぎたので分ける事にしました。たぶん続きます。

ワンピースフィルム ストロングワールド Blu-ray 10th Anniversary LIMITED EDITION 【完全初回限定生産】ワンピースフィルム ストロングワールド Blu-ray 10th Anniversary LIMITED EDITION 【完全初回限定生産】
(2010/08/27)
田中真弓中井和哉

商品詳細を見る
きたーーーー!


コメント

※コメントの返信はたぶん、すごく遅いです。ご了承ください。
※コメントはツイッターからでもOKです。ご気軽にどうぞー。

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック(言及リンク設定なしです。お気軽にどうぞ☆)

    この記事のトラックバックURL
    http://moyamoya2.blog99.fc2.com/tb.php/255-94dd2835
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。